経営の豆知識
- 優れた新理論には、「意外性」と「納得性」が必要。イノベーションのジレンマ:偉大な企業は正しく行動するがゆえに市場で失敗する。既存企業は持続的イノベーション、新規企業は破壊的イノベーションを行う。
- 中小企業診断:成長戦略を提案する。各種支援策(助成金、融資、出資、信用保証)の申請に必要な経営計画書の作成代行・提案
- 膨大なデータを簡単に分析する経営分析システム:キーワード検索で関係する指標や分析結果を表示。会計・販売データをもとに、売れ筋、指標作成、需要予測等。
- Webサイトの3本の柱:プロダクト(提供サービス)、コンテンツ、マーケティング
- リーダシップとは、部下を持つ上司にだけ求められることではなく、全社員にとって必要なことである。リーダシップを定義し、それを発揮するのに必要な行動を具体的に抽出すること。
- リーダの条件:① 専門知識がある。②説明力のあるコミュニケーションができる。③改革を実行できる。④不測の事態にすぐに対応できる。
- コンビニの成長:単身者の冷蔵庫から、主婦層、高齢者層を取り込み、行政手続き、金融サービス、チケット、カフェ機能を付加し続けたことが飽和なき成長をもたらした。
- 完成品市場では、オンリーワンが大切。部品市場では、供給先企業が複数企業から調達(供給アクシデントに備えるため、価格競争させるため)するため、安値ナンバーワンが大切。
- 消費者を動かすキーワードは、価格と時間。いかに商品を早く選べ早く手に入れられるかがカギ。
- 戦略は模倣できる。しかし、移動障壁があれば、そうはならない。競合他社の移動障壁は何かに注目する。
- 経営の目的は、企業価値を最大化させること。
- 自律的な意思決定主体は、協調と競争を繰り返しながら、進化する。ITの世界は、ハード、基本ソフト、応用ソフト、サービス、コンテンツ企業が自発的に結びつく。
- アナログ時代:製造段階でのパーツの擦り合わせ技術(加工精度)がカギ。垂直統合が有効。デジタル時代:パーツの汎用化が進み、後は単純に組み合わせるだけ。垂直統合は不要
- スマイルカーブ: 横軸に素材・デバイス、組み立て、販売・メンテナンスを並べ、縦軸に付加価値をとると、下に凸のグラフができる。
- GDPの国際比較:購買力平価と名目為替レートの両方で見る。名目為替レートと比べて、中国とインドは2倍近くになり、日本は0.8倍となる。購買力平価では、米国、中国、日本の順となる。
- 海外子会社の収益(工場や販売拠点などの海外直接投資から得られる収益)のうち、日本国内本社への配当金になる割合は、01年~08年で50%、09年~11年で80%になった。きっかけは、09年の外国子会社配当の非課税措置から。配当金の絶対額は年々増加している。本社が受け取った配当は、再投資や借入金返済に使われる。
- ビジネスモデル:「高級品少量販売」と「薄利多売」、「物品販売+消耗品継続販売+保守料+アフターサービス」モデル
- デジタル家電は、工場の現場力やノウハウ、生産スキルが不要で、製造装置を購入すれば誰でも作れる。規模の経済と人件費だけで決まる。
- 企業の資産:①財務諸表で見える資産 金融資産、物的資産、②見えない資産 人的資産(従業員、パートナー)、顧客資産(顧客、流通チャネル)、組織資産(戦略、技術)
- イノベーションの資質:一見関係ない2つの事柄を結びつけること、疑問を持つこと、観察すること、異文化と交流すること、発見やアイデアを実際に試してみること。
- 成功体験に固執しない。トップの仕事は、成功事業と並行して別の新規事業組織を作り軌道に乗せること。
- 変化し続ける世界の中では、イノベーションし続けなければ、衰退に向かう。DCFで比較検討すべきなのは、割引率(金融投資のリターン)ではなく、衰退というマイナスの価値である。DCFがマイナスになった時、投資しないという選択は、衰退を意味する。DCFは、競争相手の行動を織り込んだものではない。
- 商店街の空き店舗に事務所を設置して、商品カタログから電話やFAXで注文を受け、商品を商店街で購入して配達又は最寄りのバス停まで届ける。高齢者の買い物に付き添い、荷物を持ち自宅まで運ぶ。公共施設を利用した出前商店街、トラックによる移動商店街など。
- 中小企業等、企業規模が小さいほど、その後の成長率には大きなばらつきが生じ、会社の存続成長に対して不安定となる。
- 無料会員制度で登録ユーザを集め、登録ユーザの属性、閲覧履歴を分析し、有料会員への転換の確率の高いユーザを抽出、魅力的と思われる幾つかのサービスパターンをユーザに提示して反応を探り、効果的なパターンを見つけ、そのパターンをアピールしてユーザの有料会員化を促す。
- 海外市場の開拓:ネットで外国の企業(輸入商社)を探しては、次々に「日本の○○ですが、○○を貴国で売りませんか」とメールを送る。反応のあった企業と取引する。
- アジアへの生産移管やドル建ての部品調達で、ドル安の影響を抑えてきたが、ユーロ安の場合、アジアの生産拠点でユーロ建ての部品調達はなく、大口販売先であるユーロ圏のユーロ安は影響しやすい。各社は、ユーロ建て借入を増やして対応。ドル安は資源輸入企業に円高メリットがあるが、ユーロ安は恩恵がない。世界市場で欧州メーカーとの競争で不利になる。
- 先進国では、単なる製品の販売ではなく、高付加価値サービスの提供がカギ、一方新興国では、簡素な機能の低価格機の大量販売がカギとなる。(発展段階による製品ニーズの変化)
- ビジネスモデルの4要素:顧客価値提案、利益方程式、主要経営資源、主要業務プロセス
- IT家電は世界共通。製品の汎用化と規模の経済で単純価格競争になる。白物家電は、国ごとに仕様が異なり、量産競争にならない。
- 水平分業と垂直統合: 水平分業が最大の価値を生む。
- 川上産業(部品・素材)と川下産業(販売、サービス)の収益性は高いが、その中間の組み立て製造産業の収益力は低い。
- 小売店減少や高齢化により、日常の買い物に困る「買い物弱者」が発生。解決策には、スーパーと運送会社の提携による宅配サービス、団地で「青空市」を開催、移動販売車導入等がある。
- 地域別営業利益:日本、北米、アジア等の地域別に、生産子会社や販売子会社の営業利益を集計する。日本からアジアへ輸出する場合は、日本に生産の利益が立ち、アジアに仕入れ販売の利益が計上される。
- チームリーダーに必要な2つの能力:①叱りながらもチームの結果を出すこと、②チームのムードをよくすること。
- 企業の業績比較は、売上高経常利益率を横軸、従業員1人当たりの売上高を縦軸に、売上高をプロット(円形)の大きさで表わす。
- 日本の上場企業の製造原価に占める労務費の割合は、10%。工作機械の高度化で、工場は無人化。人件費の高低に関係なく、工作機械さえあれば、世界どこで作っても製造コストは同じとなる時代へ。
- 外資系企業調査: I T(業務ソフト開発、I T コンサル)、サービス(航空、運送)、金融(保険、投資)、医薬品分野で日本での業務拡大を検討。製造業は日本に関心なし。
- 外資系企業が考える問題点:明文化されていない業界独特のルール等、商習慣が閉鎖的。契約文化が未成熟。法人税が高い。法律・制度等のドキョメントが英語化されていない。規制が多い。英語力のある人材の不足。
- 地方都市商店街のシャッター通り化問題:郊外に大型ショッピングセンターができ、客足が遠のく。商店街の近代化(改築改装、通路拡張)事業が、街の個性と歴史的魅力を消し、かつ多額の借金が残る。
- 商店街活性化:大型店や他店で扱っていない有効な商品を持つこと。顧客ごとのきめ細かい商品カスタマイズ、きめ細かい修理、メンテナンスが固定客獲得のポイント。他地域商店街とのネットワークによる特産品の相互販売。
- 研究開発効率:研究開発効率=5年間の累積営業利益/その前の5年間の累積研究開発費。通常は、50%~150%の範囲。
- 中小企業診断のポイント: ①生産手順の変更 余剰人員の活用による生産性向上策の策定 生産工程の削減による生産コスト削減、納期の短縮。②ITの活用 社内システムの整備、顧客とのネットワーク構築。③マーケティング 商品構成の見直し、顧客ターゲットの見直し、既存市場へ新製品、新市場へ既存製品、自社サイトによるインタネット直販、顧客要望のフィードバック
- 企業の為替変動対策:為替ヘッジ、 海外現地生産の推進、決済通貨の分散(ドル以外の新興国通貨等での契約を増やす。)、部品の海外からの調達を増やす
- 不景気時は、固定費である研究開発費を圧縮し、損益分岐点を引き下げる企業が多い。
- 最適生産方式の決定:自社生産か、委託生産か、国内生産か、海外生産か。判断材料:部品の調達コスト、労務費、販売地域、教育水準、生産実績、資本財・技術水準
- 棚卸資産回転率=在庫回転率に注目。通常5~10倍
- 設備投資(固定資産)の大きい業界では、多額の減価償却費が発生し純利益を押し下げるが、実際の資金流出はない。このような業界の実力を見るのによい。
- 内部成長率=ROE(%)×内部留保率 (内部成長率:純資産、利益、配当の成長率)、(内部留保率:利益のうち配当に回さない割合)
- 価値創造型金融:資金支援によって企業価値向上に貢献し、価値向上分の一部を対価として受け取る。資金支援だけでなく、知識支援も重要。
- 有形資産投資だけでなく、無形資産投資(研究開発、組織改編、教育訓練、広告宣伝、ソフトウェア投資等)が生産性向上や経済成長に重要。
- 首都圏新築ワンルームマンションの実質利回りは、3.3%
- 規格競争の2つの経験則:「大容量が勝つ」「現行規格を引きずると負ける」
- コンビニの1店舗1日当たりの売上高は、約60万円
- 垂直統合型:液晶パネルからテレビまで一貫生産:松下、シャープ、サムスン
- 水平分業型:部品製造、組み立ては台湾部品メーカ、組み立てメーカに製造委託、自社は販売に専念。半導体、電子部品、パネル、組み立ての各専業企業群の組み合わせで低価格品を生産可能
- 技術が新しいうちは、研究開発から販売まで一貫する垂直統合型が優位だが、技術が普及し汎用品化すると水平分業型が優位となる。
- 継続的な設備投資:成長の源泉
- 研究開発マネジメントは戦略に従う:複数の研究開発プロジェクトのポートフォリオ最適化
- 人、もの、カネの資源制約、リスク許容度制約
- 企業価値は、「純資産額」から、「時価評価後の資産(将来CFの割引現在価値)から負債を引いたもの」に変わった。
- 家電市場の寡占化:売れ筋機種のみを、量販店が大量仕入れを行い、低価格販売を行うため。家電販売店の寡占化が商品の寡占化を招く。
- 内部留保=利益剰余金-配当
- 手元資金=現金預金+有価証券(流動資産)
- サスティナブル(持続可能)経営の時代に。
- ROAの年ごとのばらつき(標準偏差)が大きい企業ほど、平均ROAは高くなる。
- 小売のトレンド:ワンストップショッピング化
- 消費の現場が消費者の居場所に歩み寄る
- 消費者の3つの負担:支払うお金、時間、失敗するリスク
- 経営診断は、一般社員、中堅、幹部全ての層で、200人ぐらいから現場の声を聞く。解決策は現場にころがっている。解決策は現場が肌で知っている。
- 素材銘柄は売上高(素材価格×数量)に連動:H型鋼、ステンレス、銅、アルミ、ニッケル、ナフサ、エチレンの価格動向に注目。
- 垂直体制:部品から製品まで一貫生産、全工程を企業秘密化。Ex.シャープの液晶パネル
- 水平分業体制 製品のデザイン、設計、マーケティングに絞る。生産は外部委託。製造コストダウンは委託先が負う。Ex.アップルのiPod
- 資本コスト=投下資本に対し、投資家が期待するリターン。事業リスクに応じて決まる。EX.パナソニック8%、キリンビール5%、大阪ガス3%
- 新商品の投入は価格改定の一形態
- 市場全商品のうち、新製品投入率35%、旧製品退出率30%
- EV/EBITDA比率=(時価総額+有利子負債)/(経常利益+支払利息+減価償却)
- 総資産=資産ストック評価額+フロー所得
- 付加価値の源泉=カンと経験による「暗黙知」を誰でもわかる「形式知」に書き換えること+汎用品の組み合わせ。
- コミュニケーション能力:ビジョンや世界戦略を世界中の顧客や従業員に向かってきちんと発信し、論理的に説得する「言葉の力」。
- 日常生活における不満点、悩み、願望、生活改善意欲が新製品へのニーズとなり、発明を生み出す。
- 付加価値=経常利益+減価償却費+労務費